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音のストレスから暮らしを守るセルロースファイバー【防音編】|Voicy #357

屋外の騒音に悩まされる女性

断熱ほど注目されない、でも大切な「音」の話

今回は、断熱材セルロースファイバーの「防音」がテーマです。
断熱ほど注目されにくいけれど、住んでから効いてくるのが音の問題。なぜセルロースファイバーが防音に強いのか、Voicyの放送をもとに、その仕組みをやさしくお伝えしていきます。

 

音のストレスは「住んでから」気づく

家づくりで断熱を調べる方は多いのですが、音はどうでしょうか。実は音って、住む前より「住んでから」気になってくるストレスなんですよね。
外を走る車、犬の鳴き声、雨の音、工事の音。暑さ寒さはエアコンである程度なんとかなりますが、外で起きている音は自分では止められません。だからこそ、家そのものに「音が入りにくい力」があるかどうかが大事になってきます。

 

音は「空気の振動リレー」で伝わる

壁の中が空っぽだと太鼓と同じで、音が響きやすくなる。つまり家の防音では、壁の中の空洞をいかになくすかが重要になってくるというイメージ画像

音の正体は空気の振動です。外で車が走ると空気が震え、その震えが壁に当たり、壁が震え、壁の中の空気が震え、部屋側の壁まで震えて、室内に音として届きます。いわば空気の振動リレーですね。
ここでポイントになるのが、壁の中の空洞。壁の中が空っぽだと太鼓と同じで、音が響きやすくなってしまいます。つまり家の防音では、壁の中の空洞をいかになくすかが重要になってくるんです。

 

セルロースファイバーの防音は「遮音×吸音×隙間のなさ」

遮音・吸音・隙間のなさ。三拍子がそろったセルロースファイバーの防音効果を表した図

セルロースファイバーが防音に強い理由は、大きく3つあります。

①遮音:壁の中の密度で音を伝わりにくくする
密度が高く重みのある素材は、空気が振動しにくく音が先へ進めにくくします。セルロースファイバーの密度と遮音はセットで考えると分かりやすいです。

②吸音:繊維の迷路で音を弱らせる
セルロースファイバーは新聞紙をただ細かくしたものではなく、ふわふわの繊維までほぐした素材です。繊維が不規則に絡み合い、無数の小さな空気の通り道ができているので、音がまっすぐ進めず、繊維の中で迷子になります。その途中で音のエネルギーが少しずつ小さくなり、耳に届くころには角が取れたような、やわらかい音になっていくんです。これが吸音の考え方です。

③隙間のない施工:音の通り道を残さない
防音でいちばん怖いのは隙間です。コンセントまわりなどにちょっとした空洞があるだけで、そこが音の通り道になってしまいます。セルロースファイバーは壁の中に吹き込んで充填していくため、配線まわりや細かな部分にも入り込みやすく、音の通り道になる隙間を抑えやすいです。

遮音・吸音・隙間のなさ。この三拍子がそろっているのが、セルロースファイバーの防音の強みです。

 

他の断熱材と防音性能を比べると?

断熱材ごとの防音の特徴を整理すると、こんなイメージです。

断熱材 防音の特徴
セルロースファイバー 遮音・吸音・隙間のない施工の三拍子がそろい防音効果を発揮
グラスウール 繊維系なので吸音効果は期待できる。性能を活かすには、隙間なく丁寧に施工することが大切
ロックウール 重みのある鉱物繊維で吸音・遮音とも優秀
発泡ウレタン 断熱性や気密性は高めやすいが、吸音性は繊維系断熱材より弱い
XPS・フェノールフォームなど板状断熱材 固い板をカットしてはめ込む施工のため、継ぎ目や切断面に隙間が生まれやすい

こうして並べると、音への強さは「繊維であること」と「隙間なく施工できること」がカギになっているのが分かります。

 

セルロースファイバーにも苦手な音はある

とはいえ、すべての音が消えるわけではありません。セルロースファイバーは、重低音や飛んだり跳ねたりして構造を伝わる振動音は苦手です。セルロースファイバーが得意なのは「空気で伝わる音」と覚えていただくと分かりやすいです。
実際に線路のすぐ近くで建てたお家では、特急が真横を通過しても音はかなり抑えられています。振動は感じるものの、空気で伝わる音への強さを実感できる事例です。

 

断熱材なのに、防音が「ついてくる」

防音性能に優れた断熱材セルロースファイバーを使用することで、外の音を気にせず安心して暮らせる住まいが完成|オーパススタイル 施工事例

セルロースファイバーの防音は、特別な工事ではありません。断熱材として施工することで、防音面でもうれしい効果が期待できる。これが素晴らしいです。
寝室の間仕切り壁に充填して音のプライバシーを守ったり、夜勤明けに日中静かに眠りたい方の寝室に使ったり、マンションのリノベーションで採用したり。音のストレスが減ることは、睡眠や集中、そして心と体の健康にもつながっていきます。音は後から直すのがとても難しいからこそ、家づくりの段階で考えておきたいポイントです。

 

音のストレスから暮らしを守るセルロースファイバー まとめ

・音は空気の振動リレーで伝わり、壁の中に空洞があると太鼓のように響きやすくなる
・セルロースファイバーは「遮音」「吸音」「隙間のない施工」の三拍子で空気で伝わる音に強い
・重低音や構造を伝わる振動音は苦手なので、音の種類による得意・不得意を知っておくと安心
・断熱材として入れることで、防音面でも効果が期待でき、住んでからの音のストレス対策にもつながる

音のストレスは、住んでみて初めて気づくことが多いもの。だからこそ、仕組みを知ったうえで素材を選ぶことが、快適な暮らしへの近道になります。

Author Profile

渡邉 尚哉
渡邉 尚哉
オーパススタイル株式会社

2006年入社から家づくり一筋。資産活用の視点と注文住宅営業で300件以上の経験を活かし、不安や迷いに寄り添う“家づくりのパートナー”。性能や素材を総合的に考え、「どんな暮らしをしたいか」を一緒に描き、最適な提案を行う。VoicyやYouTubeでも発信中。

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