
「高気密・高断熱の家を建てたい!」
そう思って工務店を探していると、あちこちのホームページや看板にその言葉が並んでいます。でも、ちょっと待ってください!その「高気密・高断熱」って、本当に担保されていると思いますか?今回のVoicy #54では、この「高気密・高断熱」という言葉の落とし穴と、正しく建てるために本当に必要な4つのことをお話しします。
住宅業界には、キーワードに引っ張られやすい空気があります。
「長期優良住宅」「パッシブデザイン」「ZEH」……
自信を持って語られると、全部本当のことに聞こえてしまう。でも実際は、定義がバラバラなままそれぞれが使っているケースがとても多いんです。高気密・高断熱もその代表格。
看板に書いてあるから、ホームページに載っているから、それだけでは何も担保されていない。大切なのは「言っているか」じゃなく「どうやって証明するか」なんですよね。
次に、何をもって証明されるかを順番にお伝えします。

気密性能はC値という数値で表します。これは家の隙間がどのくらいあるかを示すもので、数値が低いほど気密性能が高くなります。一般的に「高気密」と呼ばれるには、C値1.0以下が一つの目安になっています。(2026年現在、オーパススタイルでは0.7以下が目安)
ただ、注意してほしいのは、この数値は「計算で出るもの」じゃないということ。気密は、実際に測定してみないと本当の数値がわかりません。だから、高気密の家を建てたいなら、気密測定を実施しているかどうかが一つの判断ポイントになります。測定にはコストがかかるので強制ではないですが、気密を真剣に考えている会社であれば、きちんと対応してくれるはずです。
さらに気をつけてほしいのは、気密性能を高めれば高めるほど良いというわけでもないこと。換気計画とのバランスが崩れると、例えばレンジフードを強運転したときに給気口から逆流が起きてしまうケースもあります。数値だけを追いかけるのではなく、家全体のバランスで考えることがとても大切です。

断熱性能はUA値(外皮平均熱貫流率)などの数値で示します。
UA値とは「家全体からどのくらい熱が逃げやすいか」を表すもので、数値が低いほど断熱性能が高いことを意味します。断熱等級やG2・G3といった基準もあり、どのレベルを目指すかが一つの指標になります。
ただし断熱性能は、気密と違って実測ができません。使う材料と厚みをもとに計算で求めることになるので、きちんと計算書を出してもらうことが確認の第一歩です。
そして、もう一つ見落としがちなポイントがあります。同じUA値でも、窓が大きくて多い家と小さくて少ない家では、体感が全然違います。
UA値はあくまで一つの指標。数値だけでなく、どんな設計になっているかまで一緒に確認するようにしてください。

いくら良い材料を使って、計算上の数値が優秀でも、現場できちんと施工されていなければ意味がありません。
断熱材が正しく入っているか、隙間なく施工されているかは、完成してしまったら外から見ることができません。だからこそ、第三者機関による検査を導入しているかどうかが、信頼できる工務店を見分ける一つの基準になります。
そして、施工力を確かめるのにもう一つ有効な方法があります。それが、構造見学会を開催しているかどうかです。骨組みが見える段階の現場を公開している工務店は、実はあまり多くありません。見せられるということは、日頃から整理整頓・丁寧な施工を当たり前にしているということ。現場を公開していない会社が多いのも事実。だからこそ、見せてくれる会社を探す価値があります。
実際に現場を見ることで、言葉ではわからない「施工の丁寧さ」を自分の目で確かめることができます。気になっている工務店に構造見学会があれば、ぜひ足を運んでみてください。
オーパススタイルでも毎週見学会と定期的に構造見学会を行なっております。ぜひ、一生に一度の家づくり、後悔しないためにも見学会で見て触れて話を聞いて、高気密高断熱の家づくりについて学んでください。

いまは様々な情報が簡単に手に入る時代。家づくりの情報も例外ではなく、ホームページや動画でたくさんの言葉が飛び交っています。その言葉が全部間違いというわけではないし、本当に良い家を建てている会社もたくさんあります。
ただ、どんなに熱く語られても、言葉だけでは性能の担保にはなりません。
①気密は実測しているか
②断熱の計算は行っているか、窓も考慮されて設計されているか
③施工を第三者がチェックしているか
④構造見学会を行なっているか
この4点を確認するだけで、「高気密・高断熱」という言葉の本当の意味が見えてきます。キーワードに踊らされず、自分の目と判断軸で、信頼できる工務店を見つけてください。

2006年入社から家づくり一筋。資産活用の視点と注文住宅営業で300件以上の経験を活かし、不安や迷いに寄り添う“家づくりのパートナー”。性能や素材を総合的に考え、「どんな暮らしをしたいか」を一緒に描き、最適な提案を行う。VoicyやYouTubeでも発信中。