
今回は、セルロースファイバーの「撥水」の話です。
撥水って、水を弾くことです。
昔うちの体験館では、セルロースファイバーを水槽に浮かべて見てもらっていました。
水さえなくならなければ、3ヶ月でも平気で浮いている。
それくらい、撥水性があります。
ただ、勘違いしてほしくない。
「撥水するから濡れない」
「雨漏りしても大丈夫」
そういうことではありません。
セルロースファイバーの原料は新聞紙です。
普通に考えたら、紙は水に弱い。
だから住宅用には、液体の水をしみにくくする撥水処理がされています。
これはオプションではなく、JIS規格を通すためにも必要なものです。
ただ、セルロースファイバーなら何でも同じ、というわけではありません。
海外製のものなどでは、JIS規格を通っていなかったり、撥水効果が入っていないものもあると聞いたことがあります。
日本は雨も多い。
だから、日本の環境に合うように撥水性が求められているわけです。

ここでよく出るのが、
「撥水と吸放湿って、矛盾していませんか?」
という疑問です。
でも、見ている水の状態が違います。
撥水が相手にするのは、雨水、漏水、結露水のような液体の水。
吸放湿が相手にするのは、空気中の水蒸気です。
どちらもH₂Oです。
でも、液体の水と水蒸気では、状態が違う。
だから、水滴は弾く。
水蒸気は行き来する。
ここは矛盾ではありません。
じゃあ、セルロースファイバーだけが撥水ですごいのか。
それも違います。
発泡系の断熱材は、そもそも水に強い。
グラスウールも、撥水加工しているものが多いです。
だから、撥水だけが特別すごいわけではない。
ただ、新聞紙が原料なのに、液体の水には抵抗する。
それでいて、水蒸気の吸放湿はできる。
ここにセルロースファイバーの分があると思っています。
何かあったときに、すぐ断熱材全体へ影響を広げない。
手直しするまでの時間を稼いでくれる。
これがデカいんです。
セルロースファイバーって、話せば話すほど働き者なんですよ。
今回の撥水についても、Voicyで話しています。
気になる方は、ぜひ音声でも聞いてみてください。
今回は、セルロースファイバーの撥水性について話してきました。
・セルロースファイバーには、液体の水をしみにくくする撥水処理がされている
・撥水するからといって、雨漏りしても大丈夫という意味ではない
・撥水が相手にするのは、雨水・漏水・結露水のような液体の水
・吸放湿が相手にするのは、空気中の水蒸気
・液体の水には抵抗しながら、水蒸気の吸放湿はできるところにセルロースファイバーの良さがある
今回の撥水についても、Voicyで話しています。
気になる方は、ぜひ音声でも聞いてみてください。

2006年入社から家づくり一筋。資産活用の視点と注文住宅営業で300件以上の経験を活かし、不安や迷いに寄り添う“家づくりのパートナー”。性能や素材を総合的に考え、「どんな暮らしをしたいか」を一緒に描き、最適な提案を行う。VoicyやYouTubeでも発信中。