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カビは前座、ラスボスは「腐朽菌」。家の寿命を左右する見えない敵|Voicy #348

カビの原因となる結露が発生している窓

ジメジメしてきたら、まず「カビ」の話から

ジメジメした空気が増えてくると、気になってくるのがカビ。
今回のVoicyでは、この時期に増えるカビと、その奥にひそむ“本当の敵(=腐朽菌)”についてお話ししていきます。家づくりの目線で見ると、じつはカビは入り口にすぎないんです。

 

そもそもカビって、どうやって生えるの?

カビは、空気中にいつも漂っている菌類の一種。だから完全にゼロにすることはできません。生えるかどうかを決めるのは、水分・栄養・酸素・適度な温度・時間。この条件がそろうと、湿った場所でぐんと増えていきます。
増えやすい温度は、だいたい25〜30度。まさに今の季節です。湿度でいうと、相対湿度が高くなるほど動きやすくなって、70%を超えるあたりから増えやすく、80%前後でピークに近づくと言われています。
そして室内の湿気って、暮らしている以上、どうしても発生するものなんですよ。お風呂に入る、料理をする、洗濯物を部屋に干す、呼吸をする。観葉植物だって湿気を出しています。この湿気が逃げずに空気が止まると、いろんな場所でカビが動き始めます。

 

カビは体にも家にも、たしかによくない

梅雨時の蒸し暑くジメジメした室内にいる夫婦

カビが増えると、アレルギーや呼吸器の不調につながったり、においが出たり。さらにカビはダニのエサにもなるので、ダニが増える連鎖も起きてきます。家のほうも、壁紙がはがれたり、木材が傷んだり。
ただ、ここがポイントなんですよ。カビは、主に表面に見える問題として出てきます。見た目が気持ち悪い、空気によくない。確かにそうなんですが、木材の強度そのものを大きく落としていく主役は、カビよりも腐朽菌のほうなんです。

 

本当のラスボスは「腐朽菌」

腐朽菌やシロアリで劣化した壁

ここでラスボスの登場です。腐朽菌(ふきゅうきん)。腐って朽ちる、と書くこの菌こそ、今日いちばん知ってほしい存在なんです。
腐朽菌は、木を分解して栄養にする菌自然界では、弱った木を土に還すために欠かせない大切な役割を持っています。でも、それが家の木材で起きるとなると話は別。カビとの最大の違いは、木の強度そのものに関わってくることなんですよ。
見た目ではわかりにくくても、木材の成分が分解されて、強度が落ちていくことがあります。さらに、湿気が多く木材が傷みやすい環境は、シロアリにとっても好ましい条件になりやすい。そうなると、家の寿命そのものにも関わってきます。

 

カビは「警告灯」。見えたら、その先を疑う

だからカビは、家からの警告サイン。いわば、ハザードランプのようなものなんですよ。
カビが見えたときに、本当に見ておきたいのは、その奥にある湿気。そして、その先で注意したいのが腐朽菌です。湿気がたまっている、空気が動いていない、温度差で結露している…そんな理由が、やがて腐朽菌につながっていきます。
だから、カビ取り剤でその場をきれいにしても、環境が変わっていなければ根っこは解決していないんです。見えるカビより、見えない腐朽菌のほうが、本当はずっとやっかいなんですよ。

 

強い家って、「時間に強い家」のこと

耐久性の高い「時間に強い家」を作っているオーパススタイルの施工風景

家づくりで本当に大事なのは、建てた瞬間のきれいさじゃないんですよ。10年後、20年後、30年後にどうなっているか。
新築のときに美しいのは当たり前。耐震等級が高くても、構造の木が傷んでしまえば、本来の強さを発揮しにくくなってしまいます。地震に強いだけじゃなく、”時間に強い”こと。ここまで含めて、はじめて本当に強い家なんです。
腐朽菌と戦う、というと、薬剤で菌を退治するイメージを持たれるかもしれません。でも大事なのは、腐朽菌がそもそも活発に動きにくい家にすること。菌が動きやすいステージを、最初から用意しない発想です。

私たちオーパススタイルは、この”時間に強い”を、こんな形でかたちにしています。
・断熱をしっかりして室内の温度を安定させ、結露を防ぎやすくする。
・気密と換気を整える。
・断熱材のセルロースファイバーなど調湿性のある自然素材も上手に取り入れる。
・腐らない「緑の柱」を使ったハウスガードシステムを標準で採用しています。

その取り組みが実証されたのが、25年前に私たちがセルロースファイバーを使って建てた家を、建て替えのタイミングで第三者の検査会社に壁の中まで見てもらったこと。結果は、柱の強度も保たれていて、金物にサビもなく、壁の中に雨漏りもカビもありませんでした。
また、いま標準で使っている緑の柱は、木材そのものを腐朽菌やシロアリに強くする仕組み。公式サイトでも、屋外に置いた腐れ試験で29年経っても被害が見られないと紹介されています。
こうした全方位の積み重ねで、腐朽菌が動きにくい家を目指していく。ここが、長く安心して暮らすために大切な考え方なんです。

 

カビは前座、ラスボスは「腐朽菌」。 まとめ

・カビは、湿気がたまっていることを知らせてくれる警告サイン
・木材の強度に関わってくるのが、木を分解する「腐朽菌」
・カビが見えたら、その奥にある湿気を疑う
・強い家とは、地震に強いだけでなく”時間に強い”家

カビが見えたら、その奥にある湿気と、その先の腐朽菌までイメージしてみてください。ジメジメする季節こそ、どんな家でどう過ごすかが効いてきます。見えないところを守る家づくり、ここはぜひ意識してもらえたらうれしいです。

Author Profile

渡邉 尚哉
渡邉 尚哉
オーパススタイル株式会社

2006年入社から家づくり一筋。資産活用の視点と注文住宅営業で300件以上の経験を活かし、不安や迷いに寄り添う“家づくりのパートナー”。性能や素材を総合的に考え、「どんな暮らしをしたいか」を一緒に描き、最適な提案を行う。VoicyやYouTubeでも発信中。

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