目次
一般的に家づくりを行う際、断熱材は内断熱のみで、つくられていることが多いです。
そんな中、ダブル断熱は内断熱の外側にもう1つの断熱材(外断熱)を付加する断熱工法のことを指します。
内断熱に外断熱(付加断熱)が家全体をぐるっと覆うイメージ。
これにより、断熱性能が上がり快適になるだけではなく、建物の躯体を守り、家を長持ちさせる効果があります。
施工で、断熱性能を高めるために断熱材の厚みを増やすことは、実はとても難しいです。
断熱材の厚みを増やすためには柱を太くする必要があります。
一般的に柱の太さは3.5寸(10.5cm)。
断熱材を厚くするためには、3.5寸(10.5cm)の柱を、4寸(12cm)に変えるため、その分コストが高くなります。
それだけではなく、材料の納まりや下地、部材についても考えなくてはいけません。
オーパススタイルは、内断熱に外断熱を組み合わせる(付加断熱)という考え方が一般的ではなかった頃からこの工法に取り組んできました。
付加断熱に辿り着いたきっかけは、当時、洋風の塗り壁を実現するために、外壁が割れない方法を模索。
その結果、断熱材EPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)を塗ることで割れない塗り壁を実現することを発見しました。
この方法は、塗り壁が割れないだけではなく断熱材の下地としても機能し、結果 断熱性能を高めることにもつながったことがオーパススタイルの付加断熱の始まりです。
そして、このことがきっかけでオーパススタイルはダブル断熱を一般化。
内断熱(セルロースファイバー)と外断熱(EPS)を組み合わせることで、効率的に断熱性能を向上させることを実現しました。
オーパススタイルの内断熱には、断熱材セルロースファイバーを使用しています。
セルロースファイバーとは、新聞紙を原料とする自然素材の断熱材で、優れた断熱性能を持ち、調湿や防音、防火性能も高く、環境にも配慮されています。
さらに、ホウ酸が含まれているため防虫効果もある、多機能な断熱材です。
この高性能な断熱材セルロースファイバーは、施工が難しく技術を必要とするため、取り扱っている会社が少ないです。
オーパススタイルでは、このセルロースファイバーを基本仕様とし、柱の太さに対して約120%の密度で吹き込む施工を行なっています。
セルロースファイバーをパンパンに吹き込むことで、いつまでも変わらず高い断熱性能を発揮します。
オーパススタイルの外断熱にはEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)を使用しています。
EPSは、軽量で耐久性があり、優れた断熱性能を持つ素材です。
発泡スチロールをイメージしていただくとわかりやすいのではないでしょうか。
EPSは水や湿気に強く、長期間にわたり安定した断熱効果を発揮します。
そして、外断熱に使用できる断熱材で唯一EPSだけが空気を通します。
ネオマフォームなど、他にも高性能な断熱材がありますが、通気性の問題からオーパススタイルは、使用していません。
オーパススタイルでは、「家が呼吸する」という考え方を大切にしていることから、この通気性の高いEPSを採用しています。
また、オーパススタイルが得意とする塗り壁の下地としてもEPSは優れており、割れにくい素材です。
現在、EPSの厚みは30mmですが、最大で60mmまで厚みを増やすことができます。
EPSの厚みを増やすことで、断熱性能を向上させることが可能です。
内断熱のみの住宅に比べて、外断熱(付加断熱)のあるダブル断熱は、その分 断熱材が厚くなり、断熱性能が向上し快適になります。
また、断熱性能を上げたいと考えた時に、内断熱の厚みを増やすことは柱を変えるなど、考慮することが多いですが、外断熱(付加断熱)を採用することで、断熱材の厚みを増やすことができます。
■内断熱とダブル断熱の断熱材の厚みの比較表
断熱タイプ | 内断熱(柱の太さ) | 外断熱(厚み) | 合計の厚み |
内断熱のみ 【通常】 | 10.5cm(3.5寸) | − | 10.5cm |
内断熱のみ 【最大】 | 12cm(4寸) | − | 12cm |
ダブル断熱 【通常】 | 10.5cm(3.5寸) | 3cm | 13.5cm |
ダブル断熱 【最大】 | 12cm(4寸) | 6cm | 18cm |
熱橋(ヒートブリッジ)とは、断熱材の欠損部分や構造躯体が原因で熱が逃げてしまう現象です。
家の中で熱が逃げやすい場所には、窓、開口部、梁、床などがあります。
これらの部分は、外気と接触するため熱が伝わりやすく、断熱性能が低下。
そこで、外断熱(付加断熱)を採用し、家全体をぐるっと覆うことで、熱の逃げを防ぎ、断熱・気密性能を向上させます。
熱橋(ヒートブリッジ)対策を行い、断熱性・気密性をよくすることで、室内温度は安定します。
ただ、熱橋(ヒートブリッジ)対策は、住宅性能数値には反映されません。
しかし、熱橋(ヒートブリッジ)対策をすることで、断熱性能が数値以上に向上し、快適な住環境の維持、強いては省エネルギーにもつながります。
家が劣化する3要素をご存知ですか?
・紫外線
・熱
・酸化
これらは大切な家にとって大敵です。
しかし、外断熱(付加断熱)が家全体を覆うことで、これらの要素から家を守り、劣化を防ぐことができます。
また、木材を含む多くの材料は温度変化で伸縮します。
長期間にわたって伸縮を繰り返すと、構造躯体に変形や損傷が生じ、構造用金物の緩みや錆びが発生してしまいます。
これにより、当初の家の性能が維持できなくなるのです。
木材の伸縮は、構造躯体だけでなく、室内の壁にひびが入るなど内装にも影響を及ぼします。
外断熱(付加断熱)を施すことで、家の劣化を防ぎ、住宅の性能を保ち、いつまでも快適で長持ちする家が実現できます。
さらに、オーパススタイルでは、オリジナル工法を用いて、室内の変化がしにくくなるような施工工夫も行っています。
また、構造躯体には腐らない木「ハウスガード」を使用することで、ダブル断熱の効果をさらに高め、大切な家を守ります。
外断熱(付加断熱)があることで、気密性がいつまでも維持できます。
家は経年劣化や熱による伸縮で、隙間ができて気密性能が低下すると言われますが、外断熱(付加断熱)があることで熱の影響を受けにくくなります。
その結果、隙間ができず、気密性能が維持できるのです。
ダブル断熱の施工は、内断熱だけの施工に比べて材料費や人員が増えるため、コストが高くなります。
オーパススタイルでは、独自の商材流通経路を持ち、さらに自社で施工部を保有することで間接費用を抑え、コストを軽減しています。
また、長期的なエネルギー効率の向上やメンテナンス費用の削減を考慮すると、初期費用の高さは将来的な節約につながります。
ダブル断熱施工に限らず、きちんと施工をしないと壁内結露が起こる可能性があります。
壁内結露が起きると…
・断熱性能が落ちる
・カビなどによる健康被害が起こる
・家が劣化する
そして、壁内で起こるため気がつかず、劣化はどんどん進行します。
このような施工不良が起こらないために、きちんと実績のある会社に依頼することをおすすめします。
ダブル断熱工法をおこなっている建築会社は、多くありません。
また、ダブル断熱工法をおこなっている会社によって、取り扱う断熱材や施工方法はそれぞれ異なります。
ダブル断熱工法の家を建てたいとお考えの際は、依頼する建築会社にどのような目的・思いでダブル断熱工法を取り入れているのか、どのような材料を使用しているのか、実績は何年・何棟あるかなど確認し、時には構造見学会などに参加すると良いでしょう。
オーパススタイルでは、ダブル断熱施工20年以上の実績を持ち、第3者機関の検査において施工力5年連続日本一を獲得。
また、定期的に構造見学会開催。
1棟1棟セルロースファイバーの吹き込みのチェックを行うなど、施工の品質を確保しています。