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木製サッシとは、窓や扉の枠(サッシ)に木材を使用したものです。
日本ではアルミサッシや樹脂サッシ、複合サッシが主流ですが、近年 日本でも自然素材にこだわった家づくりへの関心の高まりとともに、木製サッシへの注目が増しています。「性能と美しさを両立したい」「素材の本物感を大切にしたい」というニーズが、木製サッシを選ぶ理由の中心にあります。

木製サッシの良さを語るとき、最初に挙げたいのが「ピクチャーウィンドウ」です。
ピクチャーウィンドウとは、窓の外の景色を絵画のように切り取って見せること。額縁に飾られた絵のように、外の景色やお庭の風景が室内の一部になる体験をつくり出します。
木製サッシがこれを実現しやすいのは、フレームを細く仕上げながら大きなガラス面を確保できるからです。アルミサッシのフレームの太さでは出せない「抜け感」が、木製サッシなら実現できます。さらに、木のフレームそのものが自然な「額縁」として機能し、切り取られた景色をより印象的に引き立てます。

窓は、家の中でもっとも頻繁に触れる建具のひとつです。朝カーテンを開けるとき、換気のために開け閉めするとき、外の景色をふと眺めるとき——気づかないうちに、窓はいつも手の届く場所にあります。だからこそ、オーパススタイルでは、窓は家具と同じ位置付けとして、素材にはこだわってほしいと考えています。
・触れたとき冷たくない
アルミサッシは冬になると金属そのものが冷え切ってしまいますが、木材は熱を伝えにくいため、真冬でも触れた瞬間に「冷たい」と感じません。毎日何気なく触れるものだからこそ、この差は大きく感じられます。
・時間とともに味わいが増す
木という素材ならではの特徴です。新築のときの姿から、少しずつ色が深まり、使うほどに馴染んでいく。「10年後、20年後にますますい良い」と感じるのが木製サッシです。

木製サッシの向こうに何があるかも大切です。
オーパススタイルでは、「木製サッシとその先の庭というのはセット。」として、ぜひ木製サッシを採用される際は、お庭や窓の外の景色にもこだわってほしいです。
例えば、雪の降った日の庭。新緑の季節のお庭。雨が降った日の景色。晴れた日の光。四季を通じて、毎日変わる庭の表情が、木製サッシという額縁を通して室内に届いてくる。そんな暮らしを想像してみてください。
もし、木製サッシの向こうにコンクリートの壁しかないなら、その良さは半減します。庭や植栽、外の自然と一体で設計することで、木製サッシは本来の価値を発揮します。
設計について学ぶと「南側を大きく開けよう」という方向に進みがちです。しかし、窓の面積を増やすことが必ずしも豊かな空間をつくるとは限りません。窓で大切なのは「どれだけ開けるか」ではなく、「何をどう見せるか」という設計の意図です。——この視点が、木製サッシの価値を最大限に引き出します。
木製サッシを採用する際は、ぜひそこまで考慮した窓設計を行う工務店・建築会社を選んでください。

ヘーベシーベ(大型引き戸)は、レバー操作で障子をわずかに持ち上げてスライドさせる大型引き戸です。ドイツ語の「Heben(持ち上げる)」と「Schieben(滑らせる・引きずる)」という2つの単語からなっています。大きな開口でも軽い力で開閉でき、リビングと庭・テラスをつなぐ大開口に多く採用されます。開放感のある空間づくりに向いています。

FIX窓(固定窓)とは開閉できない固定窓です。開口部がないため気密性・断熱性が最も高く、大きなガラス面を確保できます。ピクチャーウィンドウとして景色を切り取る用途に最適で、採光・眺望を目的とした場所に多く採用されます。
ケースメント窓(外開き窓)は、横方向に蝶番を持ち外側に開く窓です。閉じたときの気密性が高く、採光と換気のバランスが良いのが特徴です。
北欧技術×国内製造。当社の主力採用メーカー。
北欧・デンマークの老舗木製サッシメーカーとの技術提携をベースに、長野県の自社工場で作られる国産木製サッシです。オーパススタイルで最も多くの施工実績があり、性能と品質を現場で繰り返し確認してきたメーカーです。
木材は反りやねじれが出にくい米松・米ヒバ・アコヤから選べ、塗料はドイツ製の自然塗料「オスモカラー」を採用。
High断熱Low-E複層ガラスが標準で、防火設備認定も取得済み。サイズをオーダーできるため、台形・三角形などの特殊形状にも対応できます。プロファイルウィンドーHPはこちら>
創業明治41年。内部建具の老舗技術が生んだ国産木製サッシ。
100年以上にわたり室内扉・引き戸・障子などの内部建具を作り続けてきた老舗メーカーが、木製サッシに本格参入したブランドです。 実際にオーパススタイル社員が工場を訪問したとき、木を削る爽やかな香りが工場中に満ちていて、「工場とは思えないほど爽やか」な印象でした。目の当たりにした大型の外窓の迫力は本当に凄かったです。高い木工技術があるからこそできる自由なカスタマイズが強み。ペアガラスからトリプルガラスまで断熱仕様を選べ、防火設備認定も取得済みです。つるま〜どHPはこちら>

木製サッシの断熱性能は、樹脂サッシと同等程度の水準です。
アルミは金属のため熱を伝えやすく、冬に窓枠が冷えて結露の原因になりますが、木材は熱を伝えにくいためフレーム部分が冷えにくく、窓枠の結露を抑えやすい特性があります。
断熱性能はガラス仕様によっても大きく変わります。Low-Eガラス・トリプルガラス・アルゴンガス封入など、ガラスの仕様を上げるほど性能が高まります。木製サッシはフレーム強度があるため、重量のあるトリプルガラスにも対応できる製品があり、高性能住宅にも十分対応できます。
メーカー・仕様・サイズによって性能は異なります。カタログで断熱性能を比較する際は「Uw(窓全体の熱貫流率)」という数値を確認しましょう。数値が小さいほど断熱性が高いです。

木製サッシはアルミ・樹脂と比べて高価です。その理由は素材・製作・施工のすべてにコストがかかることにあります。
厳選した木材の調達・乾燥処理・精密な加工には時間がかかります。多くの木製サッシは受注生産のため、大量生産品のように量でコストを下げることができません。さらに、高気密を実現するための精密金物・Low-E複層ガラス・トリプルガラスなどのパーツコストも加わります。
施工についても、木製枠にトリプルガラスを組み込んだ大開口サッシは、1枚で数百キロにも及ぶため、重機が必要になることもあります。また、取付精度が性能に直結するため習熟した職人の作業が必要で、大開口・特殊な納まりになるほどコストが上がります。
価格の詳細は仕様・サイズ・メーカー・施工条件によって大きく異なります。具体的な見積りは工務店にご相談ください。
木製サッシを「高い」と感じるのは、初期費用だけを見ているからかもしれません。
適切なメンテナンスを続ければ、木製サッシは50年・60年‥と使い続けることができます。交換が必要になる主な原因はメンテナンス不足——つまり、手をかけ続ければそれだけ長く使えます。
もうひとつ、価格では測れない価値があります。「使い続ければ続けるほど味わいが出てくる」——これは施工を重ねる中で実感してきたことです。新築時の感動より、時間が経つほど評価が上がっていく。暮らしの中でふと窓を見るたびに「何年経っても心がときめく」——そういう素材です。
「払っておしまいじゃなく、その先までずっとくれるもの」——木製サッシはそういう存在だと感じています。

すべての窓を木製サッシにしなくても構いません。特にこだわりたい場所——リビングの大きな窓、景色を切り取りたい場所、玄関まわり——に絞って採用することで、コストを抑えながら木製サッシの魅力を最大限に活かせます。「どこに使うか」を設計段階で絞り込むことが、コストと満足度を両立させるポイントです。
もちろん、オーパススタイルでは、土地から適切な窓の配置設計を行なっておりますので、木製サッシについてもベストなご提案ができます。

Q. 木製サッシはアルミ・樹脂と比べて高価です。採用する方法はないでしょうか?
A.【これで解決!】一部の窓だけ木製サッシにしよう
前述にもありましたが、全室に使わず「要所だけ木製サッシ」という選択肢をお勧めしています。リビングの大開口、景色を切り取りたい場所に絞ることで、コストを大幅に抑えながら木製サッシの魅力を最大限に引き出せます。
Q. 定期的な塗装や手入れが必要と聞きました。実際どのくらい大変ですか?
A.【これで解決!】メンテナンスも予定として組み込もう
「一度設置したら何もしなくてよい」という素材ではありませんが、構える必要はありません。「いつ・誰が・どの頻度でやるか」を事前にリストにしておくだけで、多くの不安は解消されます。車の洗車や美容院と同じように、暮らしのルーティンとして組み込む感覚で捉えると、心理的なハードルがぐっと下がります。
Q. 木材は水や紫外線に弱いと聞きます。設置環境によっては向かない場所もあるのでしょうか?
A.【これで解決!】経験豊富な設計士と相談して進めよう
軒・庇がなく直接雨が当たる場所や、西日が強く当たる場所は劣化が早まりやすいです。ただしこれは、設計段階から一体で考えることで解決できます。木製サッシを採用するなら、雨がかかりにくい軒の深さや庇の設置も含めて設計者と一緒に検討することが、長持ちさせるポイントです。
Q. 防火地域に住んでいます。木製サッシは使えますか?
A.【これで解決!】担当工務店に確認しよう!
防火設備認定を取得した製品であれば、防火地域・準防火地域でも使用できます。ただし使える窓種・サイズは認定の範囲によって異なるため、採用したい窓種が範囲内に収まるかどうかは必ず工務店にご確認ください。

木製サッシの再塗装については、初回は早めに行うことで塗料が木部にしっかりと浸透し、耐久性が向上します。その後は一般に2〜3年ごとが目安とされていますが、塗装の劣化具合は立地条件・方角・庇や軒の有無などによって異なるため、木部の状態を見ながら判断することが大切です。また、金具部分(ギア・アーム・丁番・戸車などの摩擦部分)やレールへの潤滑油は、年に1〜2回程度が目安です。
日常の拭き掃除・金具への潤滑油は自分で行えます。再塗装もDIYで行う方はいますが、高所作業や仕上がりを重視するなら、施工実績のある業者への依頼をおすすめします。
以下の条件が重なると塗装の劣化が早まります。採用前に設置環境を確認しておきましょう。
雨掛かりが多い場所:
軒・庇がなく、直接雨水がかかる環境は木材の水分吸収・収縮を繰り返させ、劣化を加速します。木材は水分を吸収すると膨張し、乾燥すると収縮する性質があるため、雨が直接かかる状況が長期間続くと劣化が進みやすくなります。
日射・紫外線が強い西日・南向き:
紫外線は木材の色を変色させ塗装を劣化させる原因です。
推奨されるのは、含浸性塗料(がんしんせいとりょう)です。表面に塗膜を作らず木材内部に浸透するタイプで、木が「呼吸」できるため含水率が安定し、木材の変形を抑えます。紫外線防止・防虫・防腐の効果もあります。塗膜のメクレ・ハガレが起きないため、再塗装時に剥がす手間が不要な点もメリットです。
一方、クリア(透明)系塗装は見た目がきれいですが紫外線を防ぐ効果が低く、劣化が早まりやすいため推奨されません。色味は薄いものより濃い方が塗料が長持ちする傾向があります。
埃や汚れは乾いた布で拭き掃除を。汚れがひどい場合は水拭きし、仕上げに乾いた布で水分を拭き取ります。

・自然素材の家づくりにこだわりたい方
無垢材や塗り壁を選ぶように、窓も本物の素材にこだわりたい方に。木製サッシが加わると、空間がひとつ上の質感になります。
・「絵になる景色」を毎日の暮らしに取り入れたい方
リビングから眺める庭や空が、木の額縁に収まって毎日違う景色で絵画のように見える。そんな暮らしが実現します。
・木の温もりと高断熱・高性能住宅の両方叶えたい方
トリプルガラスとの組み合わせで、窓からの熱損失を大幅に抑えられます。性能にこだわりたい方の有力な選択肢です。
・長期的な目線で家づくりを考えている方
時間が経つほど味わいが増す素材です。「何十年後もこの家が好き」と思える家づくりをしたい方にぴったりです。
・家に手をかけることが気にならない方
2〜3年ごとの塗装も、慣れれば暮らしのルーティンになります。手をかけるほど愛着が深まるのが木製サッシです。