
今回は、「家づくりで絶対損する方法ベスト5」の第2位「話を聞く余裕をなくす」というお話です。前回の第3位「冷静な判断を無くす」に続いて、いよいよベスト2に入ってきました。
簡単に言うと、耳を傾けない。人の話を聞かない、というより、聞く余裕がない状態です。
これ、否定したいわけではないんですよね。家づくりって、人生でも大きな買い物です。だからこそ、いっぱい調べる。ネットで調べて、YouTubeで見て、展示場にも行って。それ自体はすごくいいことで、準備をしっかりされている方です。
ただ、調べれば調べるほど「自分がある程度わかってきた」という感覚になりやすい。そこが、ちょっと難しいところなんです。

家を建てることは、どんなに勉強しても、プロの経験値にはなかなか追いつけないんですよね。
YouTubeで施工動画を見たとしても、地域によって条件は違うし、予算規模も違う。「参考にはなるけど、自分の家づくりにそのまま当てはまるか」というと、やっぱり別の話になってきます。どんなに頑張って情報を集めても、リアルに知れる範囲って、せいぜい2〜3割ほど。
これは当然のことで、むしろ「知らないことがある」と気づいていることが素晴らしい!知らないことを知っている、というのはそれだけで大きな強みなんです。
問題になりやすいのは、自分の調べた情報が「正解」になりきってしまうパターンです。
たとえば、間取りのご要望。「こういう間取りにしたい」という強い希望があること自体は、全然おかしくありません。むしろ大事な話で、そこから一緒に考えていくわけです。ただ、「この間取りのままで建ててください」となったとき、実際に住んでみると「ここがちょっと…」という話になることがあります。
設計者と、家づくりをはじめて経験される方とでは、空間の見え方がまるで違います。図面を見て立体的にイメージできるかどうか、生活動線がどう動くか、どこに光が入るか。これは、経験を積んできているからこそ見えてくる部分で。あなたが希望した間取りだと、こういうことが起きるかもしれない」という話を、ちゃんと伝えたいんですよね。でも、それを聞く余裕がないと、その声が届かなくなってしまう。
誤解してほしくないのは、「全部こちらの言う通りにしてください」ということじゃないんです。 お互いの話し合いの中でつくっていくもので。ただ、経験値を積んできた側の話を「ちょっと聞いてみようかな」というスタンスが持てるかどうかで、その後の進め方が大きく変わってくるんですよね。
失敗したくないという気持ちが強すぎて、余裕がなくなって、気づいたら攻撃的になってしまう。こちらも少し怖くなってしまう…というケースも、実際にないわけではなくて。
失敗を避けようとしている行動が、逆に失敗に近づいてしまっている。なんだかちょっと切ない話ですよね。

家づくりで絶対失敗する方法 第2位は、「話を聞く余裕をなくす」でした。
どんなに情報収集をしていても、実際に家を建ててきた人たちの経験値には、まだ知らない部分がたくさんあります。「ちょっと聞いてみようかな」というゆとりを持てるかどうかが、家づくりの成功と失敗を分けるひとつの大きなポイントになるかもしれません。

2006年入社から家づくり一筋。資産活用の視点と注文住宅営業で300件以上の経験を活かし、不安や迷いに寄り添う“家づくりのパートナー”。性能や素材を総合的に考え、「どんな暮らしをしたいか」を一緒に描き、最適な提案を行う。VoicyやYouTubeでも発信中。